売上アップに繋がるSNSの具体的な活用方法とは?

「とりあえず通販を初めてみましたが、思うように売上が上がらずどうしていいかわかりません。」
私たちのクライアントの多くは、このような悩みを抱えてやって来られます。

通販で売上をアップさせたいなら商品力はもちろんのこと、ホームページ制作、広告、ランディングページ制作、楽天やアマゾンへの出店、クラウドファンディング、PR戦略などに力を入れるとうまくいくように見えますが、実際はそんなに簡単にできるものではありません。その上、費用がものすごく掛かります。そのため、上手くいかない経験が数回続くと何をやっていいかわからなくなり、手が止まってしまうのは皆さん同じようです。

たべラボでは、何から手を付けていいかお悩みのクライアントへSNSの活用をお勧めしています。初期投資は少額で済みます。ただし、非常に泥臭い手法ですので時間が掛かります。ですが、じわじわと売り上げが伸びていく方法です。

なぜSNSを活用すると売り上げがアップするのでしょう。それは、一人一人のお客様と向き合うことだからです。
具体的なステップとしては以下になります。

1.ターゲットとするお客様のイメージを明確にする
2.発信する情報のテーマを決める
3.お客様の投稿に反応する

ではそれぞれのステップについて、理由と考え方をお伝えします。
(SNSの開設、設定、投稿方法については別の項目で解説します。)

1.ターゲットとするお客様のイメージを明確にする

まずは、あなたのお客様のイメージを具体的にしなければならないのですが、十分にできていますでしょうか。

具体的には、メイン商品を買ってくれそうなお客様(=ターゲット)の名前や勤務先、職種、居住地、家族構成、趣味、使用しているアプリやサイトなどです。もちろん最初はイメージの部分が多いかもしれません。ですが、SNSを中心にお客さんとコミュニケーションを重ねていくことで、より明確にすることができます。

通販だから、インターネットでのやり取りだから、といって数字と自社のことだけを考えていては、いつまでたっても商売はうまくいきません。確かにインターネット上にアップされている情報を読んだり、楽天やアマゾンなどで結果を出しているショップの話を見たりすると、売上を一気にアップさせる方程式があり、それに取り組めばバラ色の世界が待っているような気がしてきます。ですが、その方法でうまくいかなかったのであれば別の方法に取り組むしかありません。視点を変えて、もっとあなたのお客さんに関心を向けるのです。

例えば、ターゲットは40歳後半~60歳くらいの女性で都会に住んでいる。旦那さんに十分な収入があり、自身は家業の手伝いだったり、定時で帰れる仕事だったりをしている。旦那さんと自身の健康のためにより品質の高い自然派の食品、食材を購入するようにしている。子供は2人。同居、あるいは一人暮らし、結婚をしているが比較的近所に住んでいる。趣味はヨガ、テニス、ゴルフなど体を動かすことも行い、料理を作ることも大好き。月に2回程度、高級なランチ、食事に出かけているが、自身で作った料理もインスタに投稿している・・・のような感じです。

ターゲットとするお客様のイメージが明確になれば、発信する内容も今までと変わります。仮に同じテーマであっても、伝える相手が明確になるだけであなたの商品を使う状況や悩みを感じる状況がより明確になるので、伝える順番や表現、具体例、口調などが変わってくるはずです。

もしターゲットとするお客様のイメージが湧きにくければ、まずはターゲットに近いと思われる身の回りに実在する方だったり、ドラマやマンガのキャラだったり、すでに仲良くなっているお客様からイメージを膨らませていくのも1つの方法です。

なお、新商品を発売し、その商品が売れ、お客様の情報が集まってくるようになるとイメージしていたターゲット像と実際の購入者の属性にズレが生じてきます。その際にはターゲット像を修正し、必要に応じてLPであればターゲット像が悩みを感じる場面の具体例を変更したり、SNSで発信していく情報に微調整を加えたりするなどを行っていきます。1度完成したら終わりではなく、お客様の属性データを見ながら、その後もズレが発生していないかを確認するようにしてください。あなたのファンの方々と直接のコミュニケーション(Zoom、電話、メール、SNSなど)が取れるようになるまでは、投降した内容に「いいね!」をくれる方のプロフィールや投稿内容をチェックしてみるのも有効な手段です。

※新商品を販売する場合やメイン商材を新たな客層に販売しようとする場合などには、改めてターゲットを明確にする必要がありますのでご注意ください。

2.発信する情報のテーマを決める

SNSで発信する内容が、あなた自身の話ばかりや新商品のアピール、購入依頼ばかりでは嫌われてしまいます。そのため『1.ターゲットとするお客様のイメージを明確にする』でイメージしたお客様にとっての有益な情報だったり、悩みを解決したりするような情報を提供します。発信する情報のテーマは、大きく分けると下記の3つになると考えています。

① レシピ
② 学び(有用な知識)
③ コミュニケーション

① レシピ

具体的には、旬のものを使った料理、時短・作り置き、人気のあるレシピを実際に作ってみた、意外な組み合わせなどがあります。

レシピはいろんな方が投稿されていますので、あなたのターゲットが見ていそうな方をフォローして研究するのもいいと思います。またショートバージョンの動画を作成して、リンクを貼って詳細については別ページで紹介したり、ちょっと手の掛るレシピはロングバージョンの動画でYouTubeで紹介するのも効果的な方法です。画像、動画、文字、音声を組み合わせて、あなたのターゲットに向けて発信してください。

② 学び(有用な知識)

具体的には、栄養、保管・保存方法、おばあちゃんの知恵、素材の歴史、製造方法、原料の生産方法などがあります。

あなたが知っていること、当たり前だと思っていることは案外、お客様にとっては初めて知ることだったということがよくあります。なので、お客様から届いた質問だけでなく、社員や友人、子供から出てきた質問は情報発信のヒントになります。またホームページに掲載しているQ&Aであっても、お客様は見ていない可能性があります。あなたの商品をよく知ってもらい末永く使っていただくためにも、学びをテーマにした情報発信は重要です。よく届く質問は定期的に投稿したり、季節に応じた保管・保存方法などは修正を加えたり、わかりやすいようにイラストや画像や動画などにして何度も投稿して構いません。

③ コミュニケーション

具体的には、お客様の声・レシピの紹介、料理教室の開催、催事情報、新商品の開発風景、会社紹介、従業員紹介、地域や社会への取り組みなどがあります。

お客様の声やお客様のレシピの紹介については、予めお客様へ紹介についての相談し承諾を得た上で行います。またオンライン・オフラインでの料理教室や催事については事前の情報発信だけでなく、お客様と交流の報告として発信することもできます。その他、各現場で頑張っている社員を紹介していくのも有効です。特に商品が届いたときに社員の方の名前があったりすると「あっ、あの人が対応してくれたんだ」と親近感が湧くものです。

もしお客様からコメントがあったときには、しっかりと反応していただき、質問などの場合は迅速・丁寧に回答をしてください。

また、これら3つについては、競合他社やあなたがファンになりそうな他社のSNS活用方法もチェックしてみてください。きっと、アイデアが広がって、あなたの発信のヒントとなるはずです。

3.お客様の投稿に反応する

お客様とのコミュニケーションを深めるためには、あなたからもアクションを起こしましょう。あなたの投稿に対して反応してくれたお客様へのメッセージに反応するのはもちろんのこと、あなたからお客様の投稿へ足を運ぶのです。

その際には、お客様の投稿を検索しやすいように、「ハッシュタグ#〇〇と記載して、□□で作ったお料理の写真をアップしてください!」とあらかじめハガキ、ホームページ、パッケージ等に記載して、お客様の投稿を集めるのも効果的な方法です。その後、フォローして「投稿いただいてありがとうございます!」「美味しく作ってくださってありがとうございます!」などとコメントを返信してください。

ただし、コメントにお客様へ次の行動をお願いする内容を記載するのは禁じ手です。例えば「ただいま〇〇キャンペーンを実施中ですので、ホームページにもお越しください!」「新商品〇〇が発売になりましたので、ぜひ次回は〇〇を食べてみてください!」といった内容です。ここではあくまでも、感謝の気持ちを伝えるだけにしてください。

また『2.発信する情報のテーマを決める』で紹介したように、お客様からの発信はリアルなお客様の意見や感想でもあり、ターゲット像のイメージをより深く掘り下げることのできる情報の宝庫です。自社商品を使っているお客様の投稿だけでなく、あなたの販売する商品カテゴリー名(例:醤油、味噌、はちみつなど)でも投稿を検索してみましょう。そうすると、ターゲット像をイメージがより具体的になったり、レシピのヒントを得たりすることができます。ぜひ、お客様の投稿へ足を運んでみてください。

その他に、あなたの商品と同じカテゴリーの食材を研究している団体や食べ物・食事に対する考え方に共感できる団体をフォローして、コメントをしたり、活動を応援したりするのも素晴らしい行動だと思います。

※取扱商品が食べ物ですので、SNSの中ではInstagram(インスタグラム)の反応が圧倒的に良いです。現在たべラボでは、Instagram(インスタグラム)だけでなくお客さんとのより深い繋がりを構築するためにFacebookの活用方法についても試験中です。

4.最後に

SNSを活用する上で1点だけ注意があります。フォロワー数やいいねの数で一喜一憂しないでください。
私たちの取り組みは、あくまでもSNSを通じてお客様と接触し、どんなお客様であるかを知り、よりそのお客様にあったサービス・情報を提供することです。なので、フォロワー数やいいねの数よりも親密度・信頼度の深さが重要です。もちろん、プロフィールの閲覧数やURLのクリック数も含めて、SNSの効果を測る指標の1つではありますが、あくまでもSNSはコミュニケーションツールの一つです。お客様が自社商品を使い続けて、食べ続けてファンとなり、周りの人や友人に紹介してくれるようになり、結果として売上が徐々にアップしていく。息の長い商売を行い、次世代に受け継いでいく使命があなたにはあるはずです。

そして、通販と言えど商売であることには何ら変わりありません。かつて対面で行っていた商売が、電話、メール、SNSへと変わっていっただけです。SNSだけでなく電話で話をしたり、オンラインの料理教室や新商品開発に参加してもらったり、催事に出かけて直接顔を合わせるのも素晴らしい繋がりです。

ご興味がある方は是非、私たちたべラボと一緒にSNSを活用していきましょう。