新規顧客を獲得するための重要な2つのポイントとは?

私たち「たべラボ」では、新規顧客を獲得するための重要な2つのポイントとして、『お試し商品開発』と『LP・広告制作』を挙げています。今回はこれらの2つの内容について解説していきます。

1. お試し商品・セット開発について
2. LPと広告制作について
3. 最後に

1. お試し商品・セット開発について

新たなお客様を獲得していくためには、入り口となるお試し商品を開発します。もし味の異なるメイン商品が複数ある場合には、お試しセットを開発するのがいいでしょう。

なお、お試し商品・セットはあくまで、メイン商品をリピートしてくれそうなお客様に買っていただく商品ですので、メイン商品と同様にターゲットに見合った商品を開発する必要があります。確かに、お試し商品を開発せずに既存商品を無料で配布したり、キャンペーン価格で販売したりする方法もありますが、リピートに繋がりにくく費用対効果が悪いため、たべラボではお勧めしておりません。

また、メイン商品は下記の条件を満たしている必要があります。もし条件を満たしていない場合には、先にメイン商品の開発を行いましょう。通販を成功させるためには、売上の柱となるメイン商品をしっかり作り上げることが最も重要です。

詳しくは『新商品開発』についてご覧ください。

お試し商品・セット開発の具体的な順序は下記になります。
(メイン商品が完成している前提でのお話しです)

① ベンチマークを行う
② お試し商品・セットを試作する
③ 同梱物を作成する
④ おもてなしの準備をする

① ベンチマークを行う

開発チームの各メンバーに、一流と感じられるショップから食品を注文してもらいます。自社商品と同じカテゴリーにこだわらず、以前から食べてみたいと思っていた商品を選ぶのがいいでしょう。つまり、実際にお客様の立場となってショッピングを体験し、項目ごとに心の動きをチェックするのです。ターゲット層によっては、方法をネットだけに限定せず、電話やFAX、メール等も体験します。具体的には問い合わせ受付、質問に対する回答、商品が届くまでのスピード、パッケージ、同梱物、わかりずらい表現などです。特にお客様の期待が一番膨らむ開封時にどう感じたかと、その理由について意見を出し合います。更には、その後どんなふうに印象が変化していったのかをチェックしてもらいます。また商品はチーム全体で味わいます。

② お試し商品・セットを試作する

①で集められた情報を分析し、お試し商品の内容量、見栄え、パッケージ、外包装、送料にあった荷姿などを決めていきます。あらかじめマイナスの印象を与える要素をチェック項目として書き出し、取り除くことも行います。また一方では、プラスの印象を与える要素を自社商品用にアレンジし、かつ予算内でできる方法をいろいろと考え、試していきます。特に第一印象が勝負ですので、何度も試作をしては開封を繰り返し、綿密なチェックを行います。もちろん商品を詰めて梱包する作業工程も重要なポイントですので、大きな負担にならないことを確認してください。

③ 同梱物を作成する

お試し商品が届いたらお客様にどう行動してもらいたいのかを具体的に記載したしおりを作成します。保存方法から始まり、どんなふうにどんな順で食べてみてもらいたいのか、何を感じてもらいたいのかなどを記載します。一般的な食べ方だけでなく、お勧めのレシピを入れるのもいいでしょう。他には商品案内、会社案内など、何を同封するかは工夫次第です。

※要冷凍、要冷蔵保存の商品については、外包装やパッケージ、しおりなど複数の場所に大きく記載するのが望ましいです。

④ おもてなしの準備をする

商品に対する問い合わせにしっかりと回答できるように準備します。特に新しいターゲット層に商品を発売する際には、念入りな準備が必要です。これまでになかった問い合わせが届く可能性が大いにあります。また、お試し商品・メイン商品に対するQ&Aだけでなく、商品へのこだわりや、会社のこだわりなどについても準備を行います。加えて、想定外の問い合わせがあった場合の報連相の流れや全体への周知など、ルールを決めておくことも重要です。一貫して継続したおもてなしができる体制を作っていきましょう。

2. LPと広告制作について

ある程度、お試し商品・セット開発が進んで具体的な形が見えてきますと並行して、LPと広告の制作も行います。

LPとは、ランディングページ(Landing Page)の略で「リンクや広告をクリックした方が最初に閲覧するページ」のことです。つまり、見込み客層に対して広告を出し、商品に興味を持ってくれた方へお試し商品・セットの購入を促すページを言います。お試し商品の開発を行っていくうちに出来上がっていったターゲット像の思考や行動のイメージを元に、ページのコピーを制作していきます。なお、このページではお試し商品以外の商品は掲載しません。

また、ページ内では「美味しい」という表現を使用しません。「美味しい」はあくまで個人の感覚ですので、事実に基づき美味しさを連想させるような単語(原料、産地、製造方法など)や表現、安心感を伝えるための具体的なデータ等を情報として掲載します。加えて、あまりにも多くのところで使用されている「〇〇本来の味」という表現も避けるようにします。実際のところ、何をもって「本来の味」というのか、定義づけが非常に難しいと考えているためです。

広告は、現時点ではInstagram インスタグラムとFacebookをお勧めしています。やはり食べ物は写真との相性が圧倒的にいいです。広告を制作するには、下記の4つのステップに沿って進めます。

① お客様の目に留まる:広告画像 
  ⇒ 他社の写真より、シズル感のあるインスタ映えする写真になっている
② お客様が思わず手に取る:2枚目、3枚目の画像
  ⇒ 商品への興味が湧き、「続きを読む」を押したくなる
③ お客様にメリットが伝わる:商品の魅力についてのストーリー
  ⇒ コピーを読んで「この商品・会社なら信頼できそう」とプチ信頼感が伝わる
④ お客様の背中を押す:お試し商品
  ⇒ 「送料込みでこの価格なら損しないかな」と感じてもらう

 ※ この4つのステップは、市販向けパッケージを制作する際にも踏む流れです。

なお、広告は一気に多数の方へ配信するのではなく、反応率を確認しながらいくつかのパターンを試し、必要に応じて変更・修正を行います。

3. 最後に

ベンチマーク時に期待値を上回る応対やお試し商品を体験できると、従業員の方たちのモチベーションアップに繋がります。「私も問い合わせがあったら、あのショップの方のように対応しよう」「私たちの商品もお客様に届いたときに、あんなふうに感じてもらえるようにしよう」「食べたときには子供と一緒に幸せな気分になってもらいたい」などと、心と行動が変わります。品質向上のために従業員の方へ「おもてなしの心とは」などと、ありきたりな言葉で何度も伝えるよりも、実際に体験をしてもらうのが一番です。